レモン電池

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即席でレモン電池を作ってみました。レモンはPH2くらいでした。酸性が強いですね。中学生の時非常に薄めた塩酸をなめたことがありますが、水素イオンが多すぎると、すっぱいを通り越して苦く感じたのを覚えています。

娘が釘が刺さっているレモンをみて、「ナウシカに出てくるオームの子供みたいと」言っていました。普段レモンに釘が刺さっている光景は目にしませんよね。確かに異様な感じがします。

釘は銅と亜鉛めっきの釘です。1つのセル(1つの電極ペア)で1V弱電圧が発生しています。3セルつないでも電流が少ないので制限抵抗なしでも結構LEDの光は暗いです。しかし電池がなくてもLED(発光ダイオード)が光るのは不思議な感じがして面白いですね。


オームの法則
オームの法則は、電圧は電流に比例しその比例定数は抵抗である。というものです。
電圧は抵抗と電流をかけたものに等しい。
電圧が同じとき、電流の流れにくさを示すのが抵抗。
といってもよいですね。

身近なオームの法則の体験としては、

電池を直列に多くつなげばつなぐほど、電流が多く流れるので、電球は明るく光ります。

せっかく電球を買ってきたけれど電球の形が同じでも、取り付けてみたら暗かった。という経験はありませんか?。この場合電球の抵抗値が大きかったので、電流が流れにくいため、暗いのです。
蛍光灯は大きさを間違わなければ、明るさは同じです。しかし買い間違ったときはまったく使えないのでお手上げですね。

などありますが、みなさんうなずいていただけますね。

オームの法則
中学校2年の一学期にオームの法則を習います。
電気回路の問題に対して、オームの法則を使う際に最も重要なのは、

「一つに注目する」、

ということです。いまオームの法則を適用する抵抗(素子)だけまず見るということです。
そして、次にその抵抗にかかっている電圧と、電流と、抵抗の情報を探します。

いくら回路が複雑で、抵抗が並列つなぎや直列つなぎがいっぱい混じっているとしても、一つの抵抗に注目すれば、たった一つの抵抗がそこにあるだけです。
ですから、その抵抗についてだけ注目して、オームの法則 「 電圧 = 抵抗 × 電流」を当てはめればよいのです。

電気回路の問題は、「電圧」 と 「抵抗」 と 「電流」 しか 話に出てきません。当然答えとして聞かれるのも、この3つのなかのどれかです。

「抵抗Aにかかる電圧を求めなさい」
「抵抗Bにはどれだけ電流が流れますか?」
「抵抗Cの抵抗値を求めなさい」

「電圧」 と 「抵抗」 と 「電流」 
は、お互いに関係していますから、3つのうち2つがわかれば残りの一つは決まります。

ですから、、「電圧」 を聞かれたときは 「抵抗」 と 「電流」を注目している抵抗(素子)から探し出します。「電流」 を聞かれたときは 「抵抗」 と 「電圧」を問題の中から探してくれば良いわけです。

★問題例1
抵抗値5オームの抵抗に電流が2アンペア流れています。その抵抗にかかっている電圧はいくらですか?

電圧は抵抗値と電流をかければ求まりますから(「電圧を電流で割ったものを抵抗値としましょう」というのがそもそもの約束のわけですが)

電圧 = 5Ω × 2A   よって答えは10Vです。

★問題例2
「二つの抵抗Aと抵抗Bが並列につながって、その両端に電池がつながっている回路があります。
抵抗値がわからない抵抗Bに電圧が12Vがかかっています。このとき抵抗Bにながれている電流も不明です。
抵抗Bの抵抗値を求めなさい。」

この問題はとけるでしょうか?
答えははっきりでないですね。

理由は3つのうち、求めたい抵抗以外の2つがすべてはっきりしていないからです。今の場合電流がわからないことが、答えが出ない理由です。

こういった問題の場合、注目している抵抗Bの電流を決めるための条件が他にあったり、直前の問題の答えにヒントがあったりします。(たとえばすでに抵抗Aの値がわかるとか、抵抗Aに流れている電流が解るとか…)。
こういった複雑な問題では、簡単なところ → 「電圧」 と 「抵抗」 と 「電流」のうち2つが解っているところ、つまり3つ解っていまうところを探して、順々に明らかにしていけばいいんですね。 

問題を作る側も、難しい問題を作るときはこのように問題を作ります。
「電圧」 と 「抵抗」 と 「電流」 のうち、2つを与えて残りを求めさせる問題は、簡単ですから。


■頭の中でどう考えていくかの順番の例。  試験中は私はこう考えています。

注目している抵抗に対していま答えを出すために不足している情報はなにか?

注目している抵抗にかかる電圧を求めたいけれど、抵抗しか解らず、電流の値が不明です。

3つのうち、2つわからないのでは問題は解けないな。

電流は問題文に本当に書いてないのかな?

書いてない!

しかたがない、注目している抵抗を含む回路以外の回路から探すか、計算するしかないな。

他の回路に注目する

なんだ他の回路に流れる電流は計算できるじゃないか!(電圧と抵抗が解っている回路を見つけてよろこぶ。→電流を計算できるから)

今注目している抵抗に流れる電流は、全体の回路電流から他の回路に流れる電流を引いたものだ。
回路全体に流れる電流は問題文に書いてあり、わかっているから、注目している回路の抵抗に流れる電流は解った!

注目している抵抗にかかる電圧を求めたいときに、めでたく抵抗と、電流の両方が解りました。

オームの法則で、電流と抵抗をかけて、注目している抵抗にかかる電圧を求めます。

おわり


問題を考えるとき、問題をただ眺めていても問題は解けません。
何をしたいのか、何をしなければならないのか、ゴールに向けての指針を持って考えなければなりません。この例では

3つのうち2つが解らないといけないのだが、1つしか解っていない。だからもう一つ情報がほしい。どこからか不足した情報を持って来れないだろうか?と考えることで、進めていきました。

電気回路の問題は、オームの法則、と掛け算、割り算、足し算、引き算、を知っていれば解くことが出来ます。最後にもう一度言いますが、オームの法則を使って計算する抵抗はどれか?どれに注目しているのか」をはっきりさせてください。そして、電圧、抵抗、電流の3つのうち2つをはっきりさせればよいのです。