なんで勉強するの?

お客様からのメールで「なぜ勉強するの?」とお子様から聞かれたという
お話があり、お母様のおっしゃることも最もだと思い、
メールで返信させていただきました内容を紹介させていただきます。


○○様

こんにちは。川村です。
お返事が遅くなりました。

以下インライン(いただいた文章の中)でコメントさせていただきます。


◎朝からお疲れのところすみません。

■いえいえ。いつでもどうぞです。

◎色々有りまして、娘と勉強についての姿勢に付いて話し合いました。

■とても良いことだと思います。

◎(といいながら、私の一方的な考えを娘に言っただけですが、、、)

■色々な考え方を情報をとして与えることは必要だと思います。
 があまり強制にならないほうが良いですね。(大人になれば
 苦言こそ自分のためになったと気がつき、感謝するのですが)

◎下の娘が、 大人になって、いる訳でもないのになんで勉強するの と言いました。

■だれでも生徒さんは思う疑問ですね。
以下でお母様がおっしゃっていること以外にはこんなことでしょうか?

 ・イヤでも、面倒でもしなければ人間は成長が止まります。
  得た知識のみが勉強ではありません。勉強をする過程も重要です。

 ・私の専門の数学や物理に関していえば、論理的な思考を鍛えるために役立ちます。

 ・教育をきちんと受けている国がより文化的で先進的な生活を営んでいます。
 (教育を受けたくても、受けさせたくてもそれができない国も多くあります。皆さんは恵まれています。)
  ・人は教育を受け、個々の資質を高めれば、それを持って社会貢献することができる。


◎なんで勉強するの?

いい大学に行くため、いい就職に付くため、
人によっては色々理由があります。

■そうですね。人生をどう生きたいのか?は人それぞれで、そのために必要な勉強もあると思います。
資格試験に受かるための勉強とか、大学、上場企業に入るための勉強とか。
これは手段としての勉強ですね。

◎しかし、この世に生まれたのだからこの世に起こっていること過去に起こったこと、未来のこと色々知っておく必要が有ると思うんです。
”無”で生まれてきたのだから、自分の周りで起きてること、自分のことを考えて生きてほしいのです。
それが勉強だと思うんです。

■深いですね。おっしゃる通りだと思います。
動物ではなく、人間として生まれてきたのだから、短い人生において、身の回りは勿論、
文化や学問をを知り、さらに発展させ継承していくのは、人としての責務であると同時に、喜びであるとも思います。


◎化学、物理、、、目に見えないけど習ったことが日々行われているのです。
古文、漢文、歴史、、、過去のことを知らずして自分が成り立ちますか?
言葉、、、、自分の言葉、相手の言葉を知らずして相手がわかるのですか?

■教養や知識を多く身につけていらっしゃるかた、言葉使いも丁寧で語彙も豊富な方
人としての気品、品格につながりますね。
過去を知ることは今の社会が簡単に形成されてきたわけでは無いことを知るし、
サイエンスもミクロ的、マクロな現象が数式できちんと記述されるようになったことに
何かしら心を揺れ動かされるものがあると思います。
また数学などは事実を知識として覚えるのとは違い定義や条件から論理的に答えを導く
練習にもなります。


◎長女にも次女にも話しましたが、固まって聞いていましたが、心に響いているのか?
それとも、私の戯言なのか、、、、

私の考えの押しつけなのかもしれません。

■子どもたちは経験も少ないですし、情報もあまり与えられていません。
自らそういったことを考える機会にもめぐり合っていないので仕方がない面もありますね。


◎今回。長女の成績がどっぷり下がりました。
勉強が手に付かなかったそうです。
多感な時期でもあります。
それは、わかります。
悩むことはたっくさん有ります。

■そういう時期はむしろ必要ですね。いろいろ悩んだり経験することは成長する上で大切です。
 成績も波があるのは当然です。

◎しかし高校3年間で多くの世の中のことを教えます。
高校は受験のために教えるのでしょうが、
子どもたちには自分を形成するために学んでほしいです。

■学校のよしあしが、有名大学への進学者数で評価されるのは仕方が無いことですが、
それだけで評価するのはいただけません。
もしそういった指標が絶対視されるのであれば、それは生徒側、あるいはその保護者側
にも責任がある気がします。
もっとその学校ならではの良いところ、校風、部活動、友達、先生、クラスの雰囲気、
学校生活の環境の中で総合的に人格が形成されるべきでしょうし、
もちろん学校だけでなく学校以外の団体や組織、地域社会などを通しても成長してほしいと思います。
良い大学に行けば完成された人間になるわけではありません。


◎前回にも言ったように興味を持って学んでほしいのです。

■そうですね。興味をもつと成果(結果)が大きく異なります。
点数を取るための義務的な勉強ではなく、好きになった教科には知らないうちに高得点が自然とついてくる、高得点はおまけみたいな物です。
興味があると、知りたい、わかりたい、納得したい、関連情報に関してアンテナも張る、知る喜び、できた喜び、勉強は苦痛ではなくなりますね。むしろ楽しみとなります。将来その分野で仕事をすれば必ず活躍し社会貢献できます。

ただ人には結婚適齢期ならぬ勉強(興味を見出す)適齢期があって、それは人それぞれです。(オール1先生で有名な宮本先生の言葉)
ですから人生あせらなくても良いのですが、できるだけ子どもたちには多くの情報を与えてあげたいと思います。色々な人と出会うこともそうですし、テレビやラジオ、本、インターネットなんでも結構です。子どもたちの今の視野にはなかった何か新しい発見、興味のある発見があるはずです。


◎という私も、なんで勉強しなくっちゃいけないのと考えていました。
いま、私は勉強が楽しくてたまりません。

■そうですね。先日お母様も高校数学を自分で解かれていらっしゃいましたが、
 現在弊塾には50歳代の税理士の方がご自身の興味で数学や物理、化学を勉強しにいらしています。
 勉強が人の欲求として楽しいものだ。と悟れるには時間がかかるかもしれませんね。
 これが親と子の世代に順番に繰りかえされていくのが世の常なのかもしれません。


◎だからなおさらのこと勉強だけできる環境にある子供がうらやましいのでしょうね。
そんな母を持つ子供は大変だとおもいます。(笑)

■確かにそうですね。”勉強が楽しいと思う親”と”勉強が嫌いな親”では子どもさんに
話す方向が180度違うかもしれません。お子さんが”勉強は楽しくない”のですから、
話が合わないですね。
「いまはお母さんも勉強の意味がやっと分かるようになったけれど、昔もお母さんも勉強は嫌いだったのよ」というスタンスでお話すると良いですね。


◎次回は12月○日(○)ですね。**:**から行きます。余談ですみませんが長女の誕生日です。
いい日になりそうです。塾が好きだから。            

■お子様が毎年健康に誕生日を迎えられるということは、お子様本人は勿論ご家族の皆様にとっても
 最大の喜びではないでしょうか。

 お世辞にも塾が好きとおっしゃっていただきありがとうございます。(誕生日はご自宅でゆっくりされて良いと思いますが…。)

 思春期であり、かつ、スポーツも試合や大会などで勉強時間もなかなか確保しにくいようですが、
 短時間の指導でも挽回できるような状態は確保しつつ、お子様が自ら勉強に興味を持ち自分の導火線に自ら火をつけることができるようわたくしとしては、あせらずにフォローしていくつもりです。どうぞ宜しくお願いいたします。
 
 誕生日には「勉強と人生について」という話をわたくしから、お子様にプレゼントさせていただこうと思いましたが、 お子様は全然嬉しくないでしょうね。(笑)