作戦会議


昨日は今度中学三年になるSさんと、この先一年の勉強への取り組みを話し合いました。

今現在、Sさんは学校の定期試験では、8割前後の成績を収めることができるのですが、
試験が終わるとせっかく覚えたことを忘れたり、できていた文章問題ができなくなったりします。

Sさんの短時間での集中力と記憶力はものすごいものがあり、試験前日の1時間でかなりのことが
記憶できるようです。

内申点は良いので、志望校受験に対して問題ないのですが、この調子で進むと、せっかく定期テストで覚えた内容がほとんど忘れ去られて、高校受験本番は筆記試験で点数が上がらず苦しむのではないか?と予想されます。
本人もそう思うそうです。


私は塾では宿題は出さない方針なのですが、(もしやるのでしたら、復習をしてもらえばよいと思っています)
珍しくSさんに宿題を出しました。

その宿題の内容は、以下のものです。計算練習問題とかではありません。

1、高校受験本番前日に自分はどういう人になっているかイメージしてきてください。

  あれこれ自信がなくて、明日志望校を受けるに対して不安の山。定期試験前のように
  暗記するにも5科目3年分は不可能。落ちるかもしれない…と考えている自分。

  どんな問題が出ても、何とかなるだろう。ここまでやってきたんだから大丈夫!。
  と自信に満ちた自分。

2、一年先のなりたい自分のイメージに対して、この一年何をどのようにしたらいいのか?
  いつまでにどう進めたらいいのか、そのために今の自分に足りないものは何なのか?
  

3、入試で点数を確実に取るために、どういう具体策をとるのか?

  案1:週に一度、定期的に5科目の頻出問題を見直し、記憶を維持する。
  案2:理解のレベルを浅いレベルから深いレベルへ変える。浅い理解では100問解いても実力につながらない。
  (解答の行間を読む。この問題の存在理由を認識する。出題者の意図を汲む。)止めを刺さない中途半端理解は無駄。
 
  この案以外に、何か案を考えてみてください。
  「意思が弱いので、毎日フォローの電話をしてください」でも、なんでもいいですよ。(笑)

明日までの納期じゃきついよね?と言ったら、Sさんは「明日できれば持ってきますと言うことで、アグレッシブな返事をしてくれました」今日は15:00からSさんが来るのですが、真剣に考えてきてくれたか楽しみです。


昨年7月から個人塾を初めましたが、塾の指導をしていて感じることは、時間の経つのは本当に早いということです。
今年ももう一年の1/4過ぎましたし、高校受験が終わって20日以上過ぎ去っています。

塾も勉強を教えている立場ではありますが、本当は、あまり「勉強!、勉強!」とは言いいたくないんですね。
もし、その勉強が、”合格”、”学歴”を得るためだけのものだとするならばの話しですが。

私の理想は、楽しく勉強することです。
新しいことを知ることの喜びや、解法への感動と気づき、自分で問題を解く楽しさ。
これができると自然に実力が付くと思います。

学歴は、人間のもつたくさんの要素の中の一つに過ぎないし、学歴が人生を保障してくれるわけでもありません。
皆様ご存知の、経営の神様:松下幸之助さん(小学校卒)、ダイエー再建のために力を発揮している会長兼最高責任者:林文子さん(高卒、もともとは普通の近所にいるおばさん(失礼)でした)も学歴はたいしたものではありません。

実際日本の経営者は、大卒より高卒者の方が多いのだそうです。

心底思いやりを持ってお客様に接するこころ、人の気持ちを汲めるひと、基本はそこかな?と思います。

人間のよさは色々です。学歴がなければ社会に不要な人?じゃ無いことは上の2名の方を見ても明らかですね。

学歴と成功、学歴と仕事のできばえは、必ずしも比例するものではありません。

しかし、決して勉強は無駄だといっているわけではありません。
ここでの勉強は学歴を勝ち取るという意味の勉強ではありません。
是非、勉強はしてください。
勉強から得られることは多々あります。

勉強をしたい生徒様、勉強をしなければならないと自分で思った生徒様には、私の持てる力をすべて
使ってご協力させていただきます。

林文子さんは「2つの選択肢があると、必ず困難な道を選んできた。その方が得るものも大きいから」といいます。
また有名になる芸術家とそうでない芸術家の違いはたった一つで、分かれ道に遭遇したとき、楽な道をえらばない。
ということだそうです。

さて、受験生の皆さんは、今年一年どう過ごされたいと思いますか?

その答えは、誰からかもらうものではなく、自分で決めるものです。

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私の塾のホームページのご紹介。
http://ww2.tiki.ne.jp/~kawamura/index.htm
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