5月病を吹き飛ばせ

昨日香椎小学校に下の子供二人を連れてイベントを見に行きました。

こどもは仮面ライダー九州産業大学の漫画研究会)ショーに興味があって見入ってました。
私は理科実験コーナーが面白かったです。
特に液体窒素の低温を使った実験と大気圧による空き缶つぶしが興味を引きました。

液体窒素は大学院時代によくでかいタンクに汲みに行きましたが、機器を冷やすためで、大学院生にもなると、さすがにいたずらで使ったことはないですね。

お花は水分を多く含んでいるので、液体窒素(-200℃)で凍らせたあとに握りつぶすと、ぱりぱりに砕け散ります。
バナナを液体窒素に放り込むと、バナナと液体窒素間で熱交換が起こり、液体窒素が激しく気化してまるでお湯が沸騰しているようにぐつぐつ煮えているようにみえます。しかしとても冷たいんですね。
かちこちに凍ったバナナをトンカチ代わりに使ってで子供たちが釘を打っていました。

空気は8割が二酸化炭素で、2割が酸素、植物が光合成をするために必要な二酸化炭素はたったの0.03~0.04%しか含まれません。
この空気が入った風船を液体窒素にいれるとどうなるでしょうか?

空気分子の熱がうばわれて、分子運動が小さくなり(温度低下)、液体になります。
風船は体積が小さくなりぺちゃんこに縮みます。その中に液体が見えるのですが、その正体は、液体になった窒素と酸素(-183℃で液化)、量が少なく目には見えませんが固体化したわずかな二酸化炭素(-78.5℃でドライアイスになる)で構成されます。

冷やすのをやめると、室温であたためられ、風船の中の液体窒素は気化してなくなります。また風船は元通りにふくらみます。

1モルの気体分子は一気圧で22.4リトルを占めるなどと教えていますが、空気が窒素でできていることをを液体として認識できたよい体験でした。

いちど液体窒素で凍らせたバナナは室温に温まるとどろどろになるそうです。食べてもおいしくなさそうですね。これは細胞を作っている細胞壁が壊れるからです。
凍らせるときに壊れるのか、解凍するときにこわれるのか(たぶんこっち)はっきりわかりませんので
調べてみたいと思います。

息子が小さいころおしりに尖頭コンジロームのいぼいぼができたとき、九大病院でそのいぼいぼに液体窒素を浸した綿棒をあて治療して治りました。いぼいぼの中のコンジローム菌の細胞が壊れたのでしょう。
治療の際息子本人は突然おしりが冷たくというよりはカッと熱くなって痛いのでしょうが、そこは我慢です。薬を服用する治療より安全性は高い治療法だと思います。

自分お体を凍らせて、細胞を壊さないように解凍できれば、今凍って50年後に解凍すると、50年先の世界を見ることができますね。自分の子供もおじいちゃんになっていますね。