文章問題を解くには


文章問題が苦手な生徒さんは多いと思います。
数学に限らず、計算で答えを出す理科の問題も同じです。

その原因はいろいろあります。

■「国語力が弱くて、文書そのものを理解できない」

■「書いてある文章はわかるが、その内容、状況をイメージできない」

■「その内容、状況はイメージできるのだが、何をしていいかわからない、
何から始めて、どう進めていけばよいかわからない。」

■「答えを出すための、手順、流れは解るが、式(方程式)を作りきることができない」

などです。

方程式さえ作ってしまえば、後は「解く」という作業、つまり計算問題のレベルになりますから、
ここからは、文章問題が苦手な人でも、計算問題ができる生徒さんなら答えを出すことができます。


いま、文章問題ができない生徒さんの原因が先の前半にある場合、

「国語力が弱くて、文書そのものを理解できない」

なら、まずは国語力をレベルアップする。そのためには多くの文書を読む。
必要があります。

「書いてある文章はわかるが、その内容、状況をイメージできない」
のは、生徒さんが、いろいろな経験をする機会が少ないのが原因だと私は思います。

”大きな丸い誕生日ケーキを、6人で分けるとき…”→ すすんでケーキを切りわける手伝いをしよう。
”バスはバス停からから時速40kmで…”→ 速い遅いの表現の仕方に触れよう。自動車の速度計や道路標識も興味を持とう。
”水槽に毎分2リットルで水をためます。とのとき…” → 金魚の水槽の水交換や洗濯の手伝いをしていれば水がたまる様子がイメージできるようになる。
”ある八百屋さんでは、閉店1時間前に残り商品の20%割引を始める。その日の売り上げは…” → 買い物で2割引、50%オフ!などを見たらパーセントを話題にしよう。
”博物館の入場料金は…、電車の大人料金は… → 自分でお金を払おう。いろいろな場所を訪れよう。
”電気回路を流れる電流は、流れやすい道すじ(抵抗値の小さい)ほうを多く流れ、また全体を流れているその電流の合計は増えたり減ったりしない。” → 土山から水を流して泥遊びをする。渓流で石を使って水の流れをせき止めたり、流れの方向を変えたりして遊ぶ。

こういった経験は、生徒さん自身が自分から経験するようにしたほうが良いですが、親御さんも子供に経験させるきっかけを与えたり、自然な形でサポートしてあげるのがよいかなと思います。


文章問題ができない生徒さんの原因が後半にある場合、

「その内容、状況はイメージできるのだが、何をしていいかわからない、
何から始めて、どう進めていけばよいかわからない。」

というのは、生徒さんが答えを出す手順を知らない。ということです。

参考書や問題集の解説を見ると、「ふーん、そうやって解くんだね。」と
書いてあることはすんなり理解できて、受け入れられる。
しかし、いざ自分でやろうとすると、解答を書けない生徒さんたちがこのグループになります。

よく、「”ひらめかない”から解けない」という生徒さんがいらっしゃいますが、
数学はひらめきではありません。ひらめきも多少ありますが、
確実に順を追って解答を進めれば、ひらめきのポイントは絞れていますから
かなりヒラメキやすいです。
ばくぜんと考えていては、「いったい私は、何をひらめけばいいの?」という状態ですので、いつまで待ってもひらめくことはありません。


では答えに行き着くための、その手順とは何でしょうか?

1.まず、文章問題を読んで、答えとして聞かれているもの(いま知りたいんだけれどもわからないもの)をはっきりさせます。

2.そのわからない答えは、最後には、3人とか、100円とか、答えとしてわかるものですが、いまわからない段階ではx(エックス)としておきます。

3.次に、x(エックス)についての方程式をつくります。そのポイントは、文章中にある状況のなかで、等しいものがないかを探すことです。”なにか”とべつの”なにか”が等しければ、その”なにか”をx(エックス)で表現することで(ここが難しいところ)方程式が出来上がります。

4.あとは方程式を解く作業をします。(x=…となるように等式を変形します)



「答えを出すための、手順、流れは解るが、式(方程式)を作りきることができない」

この場合、何が等しいのかが見出せない。等しい量をxで表現できないこと原因としてあげられますが、

経験をもとにしたイメージにより、等しい量を見つけること、あとは文字式や関数の本質を理解しておけば問題は解けることになります。

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